雑草の萌芽

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【光天使シャムバーン】

以前公開したテラナイト入門で"サテラナイト最高のカード"と断言し、これをメインとしたデッキが組めるといった手前、《星因士 シャム》をメインとしたデッキを作って公開せねばなるまい。シャムの召喚しただけで相手のライフを1000削る効果ははっきりいって強い。しかし、あまりにも地味である。その効果をどうやって勝ちに結びつけていくのかがデッキビルダーの腕の見せ所であり、楽しいところである。今回はシャムを使った【ビートバーン】という種類のデッキにしてみた。

■【ビートバーン】とは何か


用語の定義は遊戯王カードWikiに任せるのが適当だろう。ひとことで言えば普通のデッキに効果ダメージを相手に与えるカードを加え、ライフをモンスターとバーンカードの両方で攻めるデッキだ。このデッキで重要視されるのは単純なカードアドバンテージではなく、一枚のカードがどのくらい相手のライフを削れるかというバーン効率だ。

遊戯王ではモンスターによるダイレクトアタックが一番手っ取り早く効率もよい相手のライフを減らす行為である。ゆえに普通にデッキを作ると、いかに相手のモンスターを除去して自分のモンスターで攻撃するかに焦点が当たる。ビートバーンデッキでもそれは例外ではなく、モンスターによるダイレクトアタックができるときには積極的に狙っていく。ここが純粋に効果ダメージのみで相手のライフを0にすることを狙うフルバーンデッキとは決定的に違うところである。ビートバーンデッキも本質的にはビートダウンデッキなのである。

ではなぜ効率の低い効果ダメージカードを使うのか。それは効果ダメージの方が相手にダメージを与えやすいからである。シャムであれば場に出すだけで1000のダメージが入る。これに攻撃は必要ない。相手の場にモンスターがいても1000のダメージだ。普通、モンスターで相手ライフを減らそうと思えば戦闘破壊かダイレクトアタックが必要になる。それらを必要とせずにライフを減らすことができるのであるからお手軽という言葉が適当だろう。

■【ビートバーン】の欠点


【ビートバーン】はかなりマイナーなデッキタイプである。このデッキタイプが強ければもっと広く使われているだろうがそういう話は聞いたことがないし、この記事を読んで初めて存在を知った方も多いだろう。使われていないのには当然理由がある。【ビートバーン】というデッキタイプが示すとおり【ビートダウン】としても【フルバーン】としても中途半端だからだ。効果ダメージカードを使用している分だけ広く使われている【ビートダウン】(普通の)デッキとの勝負ではモンスターのやりとりで不利である。【フルバーン】相手だとライフを減らす速度で勝つのが難しい。

もう一つ欠点としてあげられるのが、手札がかみ合わないときがあるということだ。一般的には手札事故として認識されている現象だが、【ビートバーン】はコンボデッキな一面も持ち合わせているのでその影響度は高い。このためデッキの安定性は低くなると言わざるを得ない。

■【ビートバーン】を使う理由とは


デッキとして中途半端で安定性も低いデッキをなぜわざわざ使うのか。理由の一つ目が相手の《ソウル・チャージ》を咎めることができるという点。返されなければ勝ちとばかりに大量のライフポイントを使った相手にカード一枚で勝てる可能性がある。

二つ目がカードパワーが高いカードを効果的に使えるから。今回例示するデッキでは《停戦協定》《バーバリアン・ハウリング》《魔法の筒》の3種類のカードが該当する。ライフポイントに着目すればこれらのカードは本当に強い。

【光天使シャムバーン】

モンスター(22枚)
溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム×3枚
オネスト×2枚
星因士 ウヌク
星因士 アルタイル×3枚
星因士 デネブ×3枚
星因士 シャム×3枚
星因士 ベガ
光天使セプター×3枚
光天使スローネ×3枚

魔法(5枚)
ブラック・ホール
大嵐
増援
死者蘇生
ソウル・チャージ

罠(13枚)
停戦協定
バーバリアン・ハウリング×3枚
魔法の筒(マジック・シリンダー)×3枚
くず鉄のかかし×3枚
リビングデッドの呼び声×3枚

エクストラデッキ
星輝士 デルタテロス×2枚
No.16 色の支配者ショック・ルーラー
No.82 ハートランドラコ
ガガガガンマン
これは《星因士 シャム》に対する相手の攻撃を《くず鉄のかかし》で無効化してモンスターの追加を促し、相手が2体並べたところで《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》をプレゼントして、その攻3000アタックを《バーバリアン・ハウリング》か《魔法の筒》で跳ね返すデッキだ。

デッキコンセプトは一文で全て示せた。毎回これを狙っていく。先ほどコンボデッキの一面があると書いたが、コンセプトを実現するためにはリストアップしたカードが全て必要だからだ。

デッキの使い方としては光天使テラナイトを使っている感じでプレイすればよい。注意するところがあるとすれば、どのカードを使うと相手にどのくらいのダメージを与えることができるかを常に意識するところか。通常なら《星因士 デネブ》で《星因士 アルタイル》をサーチするが、相手のライフが十分減っていればそれを《星因士 シャム》に切り替える。シャムの効果ダメージでゲームが終わればその時点でカードアドバンテージは関係なくなるからだ。

■使用カード解説


・《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》


最高クラスのモンスター除去効果を持ったカード。《魔法の筒》が手札にある場合はこのカードを相手の場に特殊召喚することを意識したプレイングを心がけたい。シンクロ素材にしにくいレベル8なのも評価が高い。

・《オネスト》


自分のモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与えることができると考えれば、このカードもバーンカードの一種と捉えることもできる。詰めの段階になったらこのカードを握って相手のモンスターに特攻して勝つこともできるので、タイミングがあれば狙っていきたい。

・《停戦協定》


古くから制限カードに留まり続けている一枚。登場直後はこれ3枚と《破壊輪》の組み合わせで戦闘以外のところで勝負が決まることが多発した。狙うダメージ量は少なくとも効果モンスター3体での1500ダメージ。できれば4体での2000ダメージを狙っていきたい。シャドールモンスターのリバース時の誘発効果を無効にできるところが地味にうれしい。

・《バーバリアン・ハウリング》


戦士族限定になった《魔法の筒》というわけではない。もう少し効果をよく読んでみよう。戦士族に攻撃を仕掛けてきたモンスター以外のモンスターも対象に取れるので、攻撃力の一番高い相手モンスターか、エクストラデッキに戻せるモンスターを選ぶとよい。相手の攻撃宣言に対応してこのカードをチェーン1、《魔法の筒》をチェーン2にして発動すると、攻撃を無効にしつつバウンスし、攻撃力の2倍の効果ダメージが入る。ラヴァゴの攻撃に対して使えば6000ダメージを与えつつラヴァゴを手札に回収できる。

・《くず鉄のかかし》


最近はメインデッキに《サイクロン》を入れていないデッキも多いので、思ったより破壊されにくい。相手モンスター1体を継続的に無効化できるので、モンスターを場に追加することを強いることができる。相手モンスターが2体並んだらラヴァゴの出番だ。

・《星輝士 デルタテロス》


デッキに光天使セットが入った理由の一つ。墓地に送られたときにシャムを出せる。アルタイル効果での墓地からの特殊召喚も視野に入れておきたい。

・《No.82 ハートランドラコ》


相手のエンド時にリビングアルタイル、対象シャムから呼び出してアタックすれば3000ダメージ。ダイレクトアタックでゲームが終わるときにしか使わないが、忘れずに覚えておいて欲しいカード。

・《ガガガガンマン》


守備表示時の効果で800ダメージ。戦闘を介さないので非常に使いやすい。戦士族なので《バーバリアン・ハウリング》に対応している。

■今回のレシピでは使われていないカードの紹介


光天使セットはこのデッキにとっては必須ではないので、その他の相性のよいカードも参考に挙げておく。光天使に規制が入ったらこれらのカードをまず試してみるとよいだろう。

・《魔鏡導士リフレクト・バウンダー》


【ビートバーン】のために生まれてきたような元制限カード。というか、今はもうその他のデッキではお呼びがかからないだろう。攻撃を受ければ相手に最低でも1700のダメージが入る。つまり相手のライフが1700以下であれば攻撃されない。機械族なので《バーバリアン・ハウリング》には対応していないが、代わりに《オネスト》が使える。

・《H・C 強襲のハルベルト》


【テラナイト】でよく使われる万能モンスター。一枚で完結した能力を持ち非常に便利に使える。戦士族なのでリフレクト・バウンダーでは使えない《バーバリアン・ハウリング》が使えるのが利点。逆に《オネスト》には対応していない。

■このデッキの弱点


攻撃反応罠があまり使われていないという環境を逆手にとってそれらを詰め込んであるデッキなので、一度デッキがバレるとうかつなアタックをしてこなくなる点に注意。また、《光天使セプター》効果をまとったルーラーなどには簡単に罠を破壊されてしまう。これに関してはそういう罠構成にしてあるので対策するのは容易ではないが、サイドデッキを目一杯使えば何とかなるのではないか。

■おわりに


今の遊戯王にはカードの性能は高いけど使われていないカードがごまんとある。《魔法の筒》なども制限カード時代にはそれほど使われているとは言えないカードだった。それでもこれが3枚使えるとヤバいよねって感じで長いこと制限カードに留まっていたのだ。今は昔の制限カードが次々と無制限カードになっている時代。3枚使えるからこそ強いということを再認識してもらうためにも、制限緩和されたカードは積極的に使って自分だけのデッキを作って欲しい。このデッキがそのための契機となれば幸いである。
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【光天使シャムバーン】 | たみはみた | 2014/07/04 23:42
(雑草の萌芽より) 《魔法の筒》が3枚使えるなんて、昔からやっている人にとっては夢のような話です。発売直後にすぐに制限カードに指定されてしまいましたからね。