雑草の萌芽

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抹殺の使徒とシールドクラッシュを比較する

以前遊ぷれ向けの記事として書いたコラムが発掘されたので、公開しちゃいたいと思います。未だに遊ぷれにはアップされていないようですし。

かなり以前に書いた記事なので、現環境と禁止・制限カードが違いますが、本質的なことは変わっていないと思うので、そのまま公開します。
《抹殺の使徒/Nobleman of Crossout》
通常魔法
裏側表示のモンスター1体を破壊しゲームから除外する。
もしそれがリバース効果モンスターだった場合お互いのデッキを確認し、
破壊したモンスターと同名カードを全てゲームから除外する。
その後デッキをシャッフルする。
《シールドクラッシュ》
通常魔法
フィールド上に守備表示で存在するモンスター1体を選択して破壊する。
《地砕き/Smashing Ground》
通常魔法
相手フィールド上の守備力が一番高い表側表示モンスター1体を破壊する。

守備モンスターに対する除去魔法の定番は長らく《抹殺の使徒/Nobleman of Crossout》でした。しかし、最近はデッキレシピの中に《シールドクラッシュ》を見かけることが多くなっています。そこで、このコラムでは《抹殺の使徒》と《シールドクラッシュ》を比較して、どちらのカードを使ったらよいかを考えていきたいと思います。

最近になって《シールドクラッシュ》を見かけるようになりました。これには《黒き森のウィッチ/Witch of The Black Forest》、《クリッター/Sangan》の禁止が関係していると思います。この2枚のカードはどちらも墓地に行くとモンスターカードをサーチできます。《シールドクラッシュ》ではその効果を発動させてしまうため、除去が除去になっていません。これが《抹殺の使徒》ならばゲームから除外できるので、効果が発動しません。以上の理由により、《シールドクラッシュ》はあまり使われていなかったものと思われます。

次に《抹殺の使徒》と《シールドクラッシュ》両方について長所と短所をまとめてみます。

●《抹殺の使徒》の長所
・破壊したあとに除外するので、再利用される可能性が低い。
・リバース効果モンスターをデッキから除外できる。

●《抹殺の使徒》の短所
・自分のリバース効果モンスターも除外されてしまう可能性がある。
・表守備モンスターは除去できない。

●《シールドクラッシュ》の長所
・守備表示なら表裏問わずに除去できる。

●《シールドクラッシュ》の短所
・除去したモンスターは墓地に送られるため、再利用される可能性が高い。

《抹殺の使徒》の優れている点はなんといっても除外のひと言に尽きます。いったん除外してしまえば、再利用される可能性はほとんどありません。リバース効果モンスターの追加除外効果も大きいです。今の環境にも《深淵の暗殺者/Night Assailant》や《墓守の偵察者/Gravekeeper's Spy》などのやっかいなリバース効果モンスターが存在しますが、これらを一網打尽にできるのはすごく大きなことです。

《シールドクラッシュ》は表裏を問わない使い勝手が魅力です。とにかく守備表示のモンスターを除去したいのであれば、表守備表示モンスターを対象にできない《抹殺の使徒》よりも《シールドクラッシュ》を使った方がいいでしょう。

《抹殺の使徒》と《シールドクラッシュ》の長所短所は表裏の関係にあることがわかりました。よってこれらのカードを見るだけではどちらが優れているとは断言できません。他の要素も含めて考えていきます。

遊戯王OCGはモンスターを守備表示で出す時は裏守備で出さなくてはなりません。つまり、守備表示のモンスターのほとんどが裏守備であることになります。そう考えると、表守備表示モンスターを対象にできない《抹殺の使徒》の欠点はあまり考えなくてもよいことになります。

《シールドクラッシュ》の長所は表守備表示モンスターも除去できる点にありました。表守備表示モンスターになりうるカードは限られてきます。戦闘では破壊されない《魂を削る死霊/Spirit Reaper》や《マシュマロン》、戦闘で破壊されにくい各種の壁モンスターがよく表守備表示で場に残ります。表守備表示ももちろん表側なので、《地砕き/Smashing Ground》等の除去カードでも除去が可能です。特に《地砕き》はその特性上、壁モンスターを破壊するのが得意です。また、相手の場の表側表示モンスターが1体ならば、そのモンスターを破壊することができます。つまり、《シールドクラッシュ》で破壊しなくても他のカードを使っても表守備表示モンスターは除去できるのです。

これらのことを総合して考えると、《シールドクラッシュ》よりも《抹殺の使徒》の方が優秀ということになります。《抹殺の使徒》と《地砕き》を併用すれば、《シールドクラッシュ》は必要ないと言ってもよいでしょう。もちろん、相手が守備表示ばかりするようなデッキを使っていれば、《抹殺の使徒》に追加して《シールドクラッシュ》使うことは十分考えられます。相手に応じて臨機応変にカードを使い分けることが一番大事なのです。
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